アガベ 凱撒 (シーザー)(Agave titanota “Caesar”)

アガベ 凱撒

— シーザー(Caesar / 凱撒 / カエサル) 品種説明 —

概要

シーザーは、アガベ・チタノタのネームド群の中でも“スターアガベ”として知られる存在。
チタノタブームが少し経過した後に登場し、強いうねりを描く鋸歯と、独特のテクスチャーが印象的な品種です。
ワイルドな鋸歯の造形を持ちながらも、全体は美しいボール状にまとまるバランスの良さが特徴。
この荒々しさと造形美の両立こそが、シーザーが多くの愛好家に支持される理由です。

発祥は台湾でFO-076の中で白くて長い鋸歯が良くうねる特徴の個体を選抜したものとされている。

形態の要点

  • ロゼット:力強く締まりのあるボール状(キャベツ型)に形成され、厚みのあるロゼットを展開。
  • 葉:葉幅が広く、肉薄な質感。
  • 鋸歯:大きく波打つワイルドな鋸歯が特徴。幅広く深い切れ込みを持ち、太く短いスピンが力強く存在感を放つ。

フォルムとバリエーション

シーザーには「Caesar」「凱撒」「カエサル」など複数の呼称があり、
それぞれにフォルムや鋸歯のディティールにわずかな違いが見られます。
葉幅が広く重厚感のあるタイプ、スピンのうねりが強いタイプなど、
個体差によって印象が変わるため、複数株を育てて自分好みの“シーザー像”を見つける楽しみもあります。

仕立てとストレスカラー

しっかりと締めて育てることで、葉の縁や鋸歯が際立ち、
ストレスカラーと呼ばれる淡赤〜褐色のグラデーションが現れることもあります。
これにより、シーザー特有のワイルドな造形がさらに強調され、
力強くも芸術的な一面を見せる“完成型”へと近づきます。

コレクション価値

チタノタの中でも荒々しさと造形美を両立させた代表的存在として、
近年のネームド市場で確固たる地位を確立。
コレクションにおいても美しさを持つ一株です。

NR Plantsの見解

NR Plantsでは、シーザーを“造形の荒々しさと均整の共存”を象徴する株として扱っています。
そのワイルドな表現の中に見える整ったフォルムは、単なる野性味ではなく、
計算された自然美と呼ぶにふさわしいバランスを持っています。
ネームドチタノタの中でも、光と影、薄さと流動感のコントラストが最も明瞭な品種のひとつです。

ひとことで

シーザーは、チタノタの中でも“力強さ”を象徴する存在。
鋸歯のうねりと葉の厚みが織りなす立体構成は、まさに生きた彫刻。
白鯨が静の美を体現するなら、シーザーは動の美を体現する。
それが、NR Plantsが考える「シーザー」という名の意味です。

シーザー ギャラリー

NR Plants

個人的には葉焼けしやすい品種だと思います。

2025/11/6 NR Plants

NR Plantsでは、アガベ白鯨の魅力をより多くの方に伝えるため、
皆さまがお持ちの白鯨の写真をギャラリー形式で掲載しております。
個体ごとの表情や育て方の違い、仕立ての美しさを共有することで、
白鯨という品種の奥深さを感じていただける場を目指しています。

写真掲載の募集について

現在、白鯨ギャラリーでは写真掲載のご協力を募集しています。
ご自宅や温室で育てている白鯨の写真をお送りいただくことで、
NR Plants公式サイト内にて「オーナー名(任意)+個体名」とともにご紹介いたします。
撮影の際は、ロゼット全体が分かる角度や特徴的な鋸歯が伝わる構図をおすすめします。

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