— 白犀牛(White Rhino / 白犀牛 / シロサイ) 品種説明 —
概要
白犀牛は、アガベ・チタノタの中でも突出した人気を誇るネームド株の一つ。
その名は中国語表記「白犀牛(バイシーニウ)」に由来し、日本語では“シロサイ”と呼ばれます。
交配種・選抜種・変種といった系譜は明確ではないものの、個体の特徴から名付けられたと考えられる品種です。
肉厚で力強い葉と、美しいコントラストを描く鋸歯が最大の特徴。
ライトグリーンを帯びた上品な葉色の上に、乾いた質感の白い鋸歯が走るその姿は、他のチタノタにはない上質な存在感を放ちます。
形態の要点
ロゼット:
成長とともに放射状に広がるバランスの取れたフォルムを形成。
環境によっては締まりを持たせ、密度感のある姿に仕立てることも可能。
葉:
ひし形に近い肉厚の丸葉が特徴。
子株では肉厚の葉が特徴、成長とともに幅を増し、一枚一枚の存在感が際立つ。
葉色はライトグリーン寄りで、清潔感と上品さを感じさせる。
鋸歯:
羽の面積の約3分の1を覆うほどの大きく力強い鋸歯が展開。
乾いた質感を持ち、光の角度によって白く浮かび上がるように見える。
子株の段階からすでに鋸歯の迫力が現れ、成長とともにその存在感は増していく。
フォルムとバリエーション
白犀牛はチタノタの中でも、肉厚で丸みを帯びたボリューム感が特徴的。
葉の展開は比較的放射的で、整ったシルエットを保ちやすい一方、育成環境によって印象が大きく変化します。
日照・水分・風通しを調整することで、葉の締まりや厚みをコントロールでき、株をより密に、重厚なロゼットに仕上げることも可能です。
そのため、同じ「白犀牛」でも育成者ごとに姿が異なり、
“自分だけの白犀牛”を作り上げる楽しみがあるのもこの品種の魅力といえるでしょう。
成長過程と変化
子株のうちは、まだ丸みの強い丸葉に鋸歯が印象的に浮かび上がる姿を見せます。
成長が進むにつれ、葉の幅が増し、鋸歯がより立体的に発達。
大株になる頃には、一枚ごとの存在感が圧倒的になり、名の由来どおり“犀(サイ)”のような力強さを感じさせます。
その成長変化は静と動のコントラストを持ち、
繊細さと豪胆さを兼ね備えた姿は、観賞植物としても極めて完成度の高い一株です。
別名と由来
白犀牛(White Rhino)は、別名として ホワイトリノ(White Rhino) の呼称が使われるほか、
トリケラトプス(Triceratops) 系統とも深い関係を持つ品種です。
Triceratops(トリケラトプス)は、アメリカ・カリフォルニア州のナーセリー Rancho Soledad Nurseries の前オーナー Jerry Hunter 氏 が保有していたコレクション株がオリジナルとされ、
その後、Royal Agave Nursery(米国) にて “Triceratops” と命名されました。
アメリカから台湾、日本へと繁殖苗が伝播し、台湾においては漢字表記での命名が好まれる傾向から “白犀牛” の名で流通しています。
台湾のアガベ販売者が米国の “Triceratops” を輸入し “白犀牛” として販売している例や、
米国産の同クローンが “白犀牛” 名義で日本に輸入されている事例も多く、
市場では両者を同一クローンとして認識していると考えています。
一方で、米国ナーセリーでは “Triceratops” を正式名称として扱う傾向にあります。
